コアなファン向けの録音●カーゾン、ボールト指揮ロンドン・フィル ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番

今日はラフマニノフデイ ピアノコンチェルトはルガンスキー、シンフォニーはプレヴィンがトータルバランスも、現代的にもグッドですかね。
ピアノソロは、ハワード・シェリーを好んで聴いています。

4月1日、ラフマニノフの誕生日。ラフマニノフの代表曲は第2協奏曲にゆらぎはないけどリヒテルを見本として引用されることの多さに閉口する。

リヒテルを紹介する時に馴染みのある名曲として選択するのには良いが、今回はラフマニノフに主意が有るのですから不向きです。

『その時、場所に似合った演奏を選んで聞くものです。
決定だというのはラフマニノフ自身が表現しているので全てでしょう。普通の肉体では弾ける曲ではないから、演奏家それぞれが運指の工夫をしていますよね。』

わたしのオススメの演奏はと問いで返されてそう返答しましたが、
定石に引き回されすぎ、もっと自分の感性で演奏なさいとショパンが弟子たちを指導する時の信条の第一としていたように、音楽を案内するときには、わたしの第一としているところです。
わたしの好みを先に上げると、それに右へ習いになりがちですからね。
現時点で好んでいるのが冒頭のルガンスキーと、シェリー。プレヴィンは新録がないのであくまで参考。これっというのを5月には探してみましょうかね。
シンフォニーには肉体的な異なりはないでしょうから。

そこで改めて、過去の投稿をシェア。リヒテルよりカーゾンが個人芸を排除している点で楽曲自体の理解には向いていると思います。

クリフォード・カーゾンほど名人芸のひけらかしを嫌ったピアニストはいません。
とにかく控えめなピアニストで、聞いてすぐに魅了さるというような派手さとは全く無縁です。でも、彼のモーツァルトのコンチェルトをどれでもいいのですが(録音に癖がありますが酒蔵で録音した盤は音造りとしても面白い)、聴いたらずっと印象に残ることでしょう。
際立った演出はしてないのですが聞き終えるまで退屈することがない。ピアノの音がでしゃばるわけではないのに、オーケストラ伴奏をくるむように聞きての耳に届く。
誤解を恐れずに言えば、まるでモーツァルトのコンチェルトのように響くラフマニノフでした。おそらく、大部分の人がこの作品に求めるであろう濃厚なロマンティシズムは欠片も見あたりません。
ラフマニノフと言えば髪を振り乱し汗を飛び散らせての大熱演というのが通り相場ですが、彼が大切にしたのはそう言う見た目の派手さではなくて、何よりもクリアなタッチと音色で作品を克明に再創造することでした。おそらくこれほどまでにクリスタルな透明感に満ちた音色を持ったピアニストは他にはちょっと思い当たりません。
とにかく一つ一つ場面を精緻にくっきりと描き出していきますから「曖昧さ」というようなものがありません。
しかし、いろんなピアニストでこの作品を聞いてきた中でこのカーゾンの演奏を聴けば、クラシック音楽とは何という多様な解釈を許すキャパシティがあるものかと感心するはずです。
そう言う意味で、これは間違いなくコアなファン向けの録音だといえます。 
第3楽章で流れてくる不滅のメロディは映画「逢い引き」で使われたことによって万人に知られる名曲が好きだといろいろ聴きこんでいる程に、可能性を感じさせる演奏に尚更曲への興味がつかなくなるでしょう。 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e904000.html

情緒に流される「曖昧さ」のない演奏はカーゾンのモーツァルトの名演と重なる。イギリスが生んだ20世紀…